つれづれ memo & feel

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iMacトラブル顛末記(その3)HDDの交換

さて、新しいiMacへの移設も終わり精神的にも余裕ができたので、トラブルiMacの修理を試みる。当初は、リスクの高い本体のHDD交換は諦めて外付けでiMacを再生させようと思っていた。しかし、ネットで本体のバラし方を調べているうちに、2008年製のiMacだと簡単にできそうだと思えてきた。使う側にとっても外付けHDDは、電源の取り回しやオンオフなど、不自由でしょうがないだろう。と、本体のHDD交換を断行することにし、交換用のHDDと道具類の調達に掛かった。



たまにHDDのカタログを見ると、いつもムーアの法則を実感させられる。価格性能比の向上が凄まじい。PCが出始めたころはMB(メガ)、ほどなくGB(ギガ)単位と千倍に跳ね上がる。このところ、また単位が変わって、TB(テラ)が一般的になり始めている。古いHDDは300GBだったのだが、iMac用のカタログを見ると最低でも500GBになっている。


つぶやきは、交換作業に集中していたので以下のものだけである。

2011年10月21日(金)

新しいHDDが来た。「?」フォルダを連発していた古いiMacを解体する。あるサイトを参考にして慎重に進めた。予想に反して簡単だった。Mac miniより楽だ。無事に交換が終わった。

電源を入れてチェック。ちゃんと新しいディスクを認識した。ヴォリューム名を"Macintosh HD"としてフォーマット。いま雪豹をインストール中。しばらく暇になる。

iMacのHDD交換修理、Appleに頼むと5.7万掛かる。今回は500Gにアップデートしたディスク代4千円とトルクスレンチの430円のみ。時間は約1時間でした。インストールを入れると、さらに2〜3時間か。リスクはあるがDIYの方がイイ。ボケ防止にもなる。

雪豹のインストールが、あっという間に終わる。ディスクが新品で空っぽだから速いのだ。さて、これから現在までに加えられたOSアップデートをしなければ。何回あるだろう?これに時間が掛かる。

HDD交換した古いiMacは、2009年初頭に買ったもの。参考にしたサイト(http://goo.gl/RBWXu )とほぼ同じだった。ところで、新しいiMacサードパーティーのHDDに交換できないようだ。(http://goo.gl/pQcUw )囲い込みが厳しくなった。

Mac miniからiMacへの移行が終わった。これが一番時間が掛かるね。miniは何年になるのだろうか。ともかく、よく頑張った。お疲れさまでした。

考えてみると、HDDが2年半ほどでダメになるなんて今までに経験がない。Mac miniだって5年以上過ぎているがまだ健在だ。物理的な可動部分を持つデバイスは、寿命にムラがあるのだろう。Time Machineが標準装備されたのもHDD故障へのリスクヘッジだ。

つぶやきだけ見るとすんなり終わったように見えるが、途中で冷や汗をかくところが1,2度あった。


数年後にまた解体が必要になるかもしれない。そうなった場合に備えて、手順をまとめておくことにする。ちょうど解体中のメモとして撮った写真もあるので、イラスト付きの手順書ができそうだ。


iMacの形式】
 ・トラブったiMacは、20インチiMac(MB324J/A)なので、iMac (Early 2008) になる。
【参考サイト】
 ・解体するために参考にしたサイトは、「iMac (Early 2008) = iMac 8,1 の HDD 換装手順」。
 ・また、HDDの選定で参考にしたのは、「iMac シリーズ 用ハードディスク」。機種を決めて安いところを探すと、500GBで4千円台、1TBでも5千円台で手に入る。


【使った道具類】
 ・プラスドライバー(本体下部のメモリーカバーを外す)
 ・吸盤(タイルなどに吸い付けるタオル掛けなどのモノで十分)
 ・トルクスレンチ(T6とT8が必要、T6〜T20がセットになったものを買った)
    Wikipedia
 ・クッション(本体を寝かすため、アルミフレーム用にもう一つあると良い)
 ・新聞紙
  (液晶パネルのカバー:ホコリ対策とネジなどを落として傷つけないために)
 ・ビニールテープ(マーカーや液晶をカバーする新聞紙の貼付けに使う)
あると便利なもの
 ・小さなマイナスドライバー(コネクターを外す際に隙間に入れて使う)
 ・小箱(ネジなどの仮置き場)
 ・懐中電灯(細かい部分を見るために)
 ・デジカメ(各工程の分解前を記録しておき、組み立て時の参考にする)
 ・メモ(手順をメモしておいたもの)
 ・磁化したドライバー(狭い箇所で小さなネジを扱うために便利)


【大まかな手順】
1.手始めの準備
 ・本体下部のメモリー・カバーを外しておく。(プラスドライバー)
 ・アルミフレームや液晶パネルの置き場などを考えて、クッションの上に本体を仰向きに置く。


2.ガラスパネルを外し、アルミフレームの固定ネジを外す
 ・吸盤をガラスパネルの上部中央辺りに吸い付けて少し持ち上げる。磁力で付いているだけなので、案外に軽い力で持ち上がる。少し浮かせたら、両端を手で持ち全体を上に持ち上げるようにすると外れる。
  
 ・液晶パネルの大きさに切った新聞紙をパネルの上に置き、四隅をテープで貼り付ける。これで、液晶面への誇りの吸着を防ぐ。作業中にネジなどを落とした時の傷も防げるだろう。
 ・本体とアルミフレームを固定しているトルクスネジ(T8)を外す。上辺・左右に短めのモノが8本、下辺に長めのモノが4本ある。


3.アルミフレームを外し、液晶パネルの固定ネジを外す
 ・アルミフレームを(1)上部を少し浮かせる(中央にiShigtの配線が付いているので注意)(2)フレーム全体を下部方向にずらす(3)配線に注意しながら上部を支点に、下部を持ち上げる。(4)iSightの信号コネクターを外してもよいが、外さずに180度回転させて別のクッションの上に預けた。
・液晶パネルの周囲にあるトルクスネジ(T8)を外す。全部で8本ある。
  


4.液晶パネルの信号コネクターを外す
 ・まずは、左下に並んでいる4つ並んでいるコネクターで、一番右を外す。これは温度センサーのケーブルで、ファンの周囲を回り込んでいる。
  

 ・次に、本体右下にある液晶パネルの信号コネクターを固定している2本のトルクスネジ(T6)を取り、ビデオ信号ネクターを外す。上にあるテープをつまんで引っ張れば良いのだが、マイナスドライバーをコネクターの下に差し込んで浮かせてから外した。
  


5.液晶パネルを取り外す
 ・液晶パネルを、左側からゆっくりと持ち上げる。右側にコネクターが、上部に2つ、下部に2つあるのを確認する。パネルを右側を支点に、左側を45度ほど持ち上げた段階で、元に戻すときの目印として、相対するケーブル部にテープを付けておく。
 ・コネクターを4つ外すと液晶パネルが分離できる。パネルを傷つけないように注意して仮置きする。
    


6.HDDの位置を確認
 ・液晶パネルが無くなると、上の中央にHDDが見える。
  


7.温度センサーやコネクターを外す
 ・HDDに表面にスポンジ状のものが見える。これが温度センサーで、粘着テープで張り付いている。そのスポンジを端からゆっくりとはがして取り去る。手前のフレームの上に配線も一緒にテープなどで止めておく。
 ・次に、左側にある電源コネクターSerial ATAネクターを外す、この時もマイナスドライバーが役に立つ。
  


8.HDDを取り出す
 ・HDDはマウント・パーツで固定されている。上側にある横に長くて黒いレバーを下側に押し下げながら、手前に引っ張る。レバーの押し下げにかなりの力がいるので、HDDの縁の指をかけて両手でつまむようにしたら外れた。下に2本のピンが少し刺さっているので、それを抜くようにして取り出す。
  


9.HDDを交換
 ・HDD側面にあるレバー部分と反対にある2本のピンを取り外し(T8)、新しいHDDの同じ位置に取り付ける。裏面にあるクッション材も付け替える。
    
 ・新しいHDDを取り付ける。大体の位置の持っていったところで、コネクターを差し込む。それから、下の2本のピンを差し込み、レバー押し込むとカチッと収まる。温度センサーを貼る。
 


10.再組み立て
 ・いままでの逆順序でく組み立てていく。液晶パネル、コネクター類、アルミフレームと取り付け終わった段階で、保護の新聞紙を取り、ガラスパネルを嵌めこんで終了。ここまで約1時間かかった。


11.HDDの初期化とOSのインストール
 ・OSXのインストール・ディスクをDVDドライブに入れ、Cキーを押しながら電源オン。
 ・ディスク・ユーティリティを起動し、HDDを選択する。ボリューム名を”Macintosh HD”(元のHDDと同じ名前にした)にして「消去」をすれば、初期化されマウントされる。
 ・あとはOSのインストールに戻り、指示に従って操作すればインストール完了。
  


12.移行作業
 ・Mac miniもタイムマシンを使っていなかったので、自己流のバックアップから復元。
 ・要は、メールとブックマーク、それにiTunesデータ、アプリケーション、各種ファイルを所定の場所に入れて完了。ほとんどのアプリはフリーウェアなので、ネットから再インストールもできる。一番大変なのは、写真アルバム、これが一番ボリュームがある。


意外とスムーズに解体できた。初めのつぶやきのように、手順は多いが、手探りが必要なMac miniの解体よりも楽だった気がする。「案ずるより産むが易し」である。ヒヤリとしたのは、液晶パネルを持ち上げた時。90度ぐらい傾けたときに手前の2つのコネクタが引っ張られて外れてしまった。同じようなコネクタなので、ペアの相手が分からなくなった。幸いケーブルが硬く接続状態の形を保持しており、ペアとなる相手を簡単に認識できた。


HDDの交換し再組立が終わった後、最初に電源を入れるところで一瞬の緊張があった。異音もなく、ディスク・ユーティリティでHDDを認識した表示が出たときにはホッとした。CPUは同じだが、前のHDDよりも容量、それにキャッシュも倍になっているから、システム全体の速度が向上したはず。移行作業が終わって、元Mac miniがいた場所に鎮座することになった。いままで起動や日本語変換などすべからく遅く、イライラして使っていたストレスから解放されるはず。