つれづれ memo & feel

旅の記録と日常の出来事をメモする

オバマ大統領のポジティブな問題解決

どこかの政治家に失望している者にとって、うらやましいようないい話です。
「犬も歩けば 渋谷にあたる」さんのブログ【オバマの問題解決能力】を見て、最初にそう思いました。


内容は、その日記を読めば良く分かるのですが、その引用で簡単に要約を。
まず事の発端は、

自分の家の鍵を忘れ、鍵を開けようとしていた黒人の教授を逮捕し、手錠をかけた白人の警察官を『愚かな行動をした』stupidと発言し、白人から猛反発を受けたオバマ大統領。
・・・
この事件、もうカンカンガクガク米国中、ふたつに割れて大騒ぎだった。

と、白人警官の黒人に対する行き過ぎた行為に大統領が油を挿した形で大騒動になった。
白人と黒人の隔てる新たな対立を生む人種騒動へと向かいそうな勢い。
そんな時、普通は報道官だけで行うの定例会見に、突然オバマ大統領が現れ異例の会見になる。

わたしの言葉の選び方が、啓発よりむしろ騒動を呼んでしまい、残念だ。


そして直接、教授と警察官のそれぞれに電話をかけたこと。
・・・
これはよい機会なんだ。お互いネガティブに騒ぐのではなくお互いの言い分に耳を傾けることにしよう。と。


そして最後に、教授と警察官をホワイトハウスに招いて、3人でビールでも飲みながら話そうと提案したことを明かした。


記者たちは一瞬あっけにとられた。その次の瞬間破裂するような笑い声。

その会見のビデオです。
日本語字幕が無いので良く分かりませんが、最後に報道陣記者たちの反応で雰囲気が一転するのが良く分かる。


この事件、成り行きをどうなるのか、たぶん解決は無理と思っていた人がほとんどだったと思う。


もちろん解決することはできない深い問題だけれど、まぁ、叫び罵りあわずに、ビールでも飲んで話そうよ、ということを提案したことで、議論がとたんにポジティブになった

ちなみに、以下は「Acted Stupidly」と言ったときの映像。



これに関するニュースは、日本では取り上げられていないようです。
参考までに、関連するロイターの記事です。
Obama regrets remarks in racially charged case | Reuters2009年 07月25日 08:06 JST

Crowley suggested Obama invite him and Gates, to the White House for a peace-making beer, and a plan was in the works to do so, Obama said.

とあるので、警察官がした「平和に向けたビール」提案にオバマ大統領が乗ったようだ。
この警官も、粋な事を言いますね。
いずれにせよ、大統領が当事者に直接電話をしないとこうならなかったはず。


Black scholar agrees to beer with Obama, policeman | Reuters2009年07月26日 03:24 JST
大学教授の方も「平和に向けたビール」に賛成したので、そのうちホワイトハウスで3人が和やかにビール傾ける写真が載ったニュースを見る事ができるでしょう。


もうすぐ始まる選挙で新たな首相を出す党が決まると思うが、なにかやるせない気持ちになるのは私だけだろうか・・・