つれづれ memo & feel

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なんでやねん。意味が分からない!

数ヶ月前、楽天で「一般用医薬品の通信販売の継続」の署名をした。
多くの署名が集まって、なおかつパブコメの多くの反対意見があったにもかかわらず、改正薬事法の施行が押し切られた。


昨日の【なぜ医薬品のネット販売は禁止されたのか。クスリと政治と選挙の関係:日経ビジネスオンライン】の記事を見て、やりきれなくなる。


今回の改正のポイントは、、医薬品販売の安全性である。

 なぜ、対面販売が安全なのか。厚労省などの主張は「直接、薬剤師や登録販売者が副作用等のリスクを顧客に説明できるから」である。では、なぜ通信販売は危険なのか。厚労省などの主張は「直接、顧客に副作用等のリスクを説明できず、顔色をうかがうこともできない」からである。



しかし、6月1日の施行後、販売の現場で上記の記者が体験した結果は、

 東京・世田谷の、ある街中の処方箋薬局。調剤薬が中心で、一般用医薬品も、おまけ程度にショーケースに並んでいる。戸を開けると、中から経営者である薬剤師の男性が「いらっしゃい」と出て来た。

 記者が「風邪薬を下さい」と言うと、「どんなの?」と返す。わざと、情報提供が義務づけられている第1類医薬品を指定する。「そこのパブロン」「錠剤? 顆粒?」「錠剤で」。

 「パブロンエースAX錠」をショーケースから出し、「はい。1280円ね」と薬剤師。代金を支払い、お釣りをもらい、踵を返す頃には、薬剤師は奥の調剤の部屋へと戻っていた。

 大手ドラッグストアチェーンでも試してみた。A店では第2類医薬品のドリンク剤「ユンケル黄帝ゴールド」を、B店では第2類医薬品の禁煙補助ガム「ニコレットガム」と、妊娠検査薬「チェックワン デジタル 3回用」を購入した。

 結果は、すべてにおいて、説明は何もなかった。ちなみに、ネットでは、これら第1類医薬品と第2類医薬品の販売が原則禁止されている。

何も変わっていない。
これで、ネットで買うよりも安全になったのだろうか。


・・・
改正の結果、誰が得をしたのだろう。

 どうして、厚労省は最後まで我を押し通したのだろうか。別掲記事で論じたように、天下り先となっている財団法人と、薬剤師会など古くからの業界団体との関係が密接であり、おもねったのではないかという疑念もわく。

薬剤師コミュニティーの票田と献金に縛られる議員
・・・

 これによると、日本薬剤師連盟による政治献金等の金額は、2005年から2007年の3年間で、14億2700万円に上る。内訳は、麻生太郎総理大臣へ800万円、津島雄二元厚相へ1220万円など。自民党関連に9億円ものカネが渡っている。



そして、誰が不利益を受けるのであろう。
 ・色々なケースがあるが、薬を買うのに不自由になった人
 ・販売競争が制限されて、安い薬を買えなくなった人
 ・国内のネット規制で、海外のサイトから薬を買って高いリスクをとる人
 ・・・


「なんでやねん。意味が分からない」と、楽天三木谷社長でなくても叫びたくなる。


■他の参考記事
ASCII.jp:薬のネット販売規制で得するのは誰か? |池田信夫の「サイバーリバタリアン」
医薬品のネット販売規制で世論巻き起こるか--ターニングポイントの検討会議事録:特集 - CNET Japan
音楽配信メモ 「医薬品新販売制度の円滑施行に関する検討会」を傍聴してきました