つれづれ memo & feel

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究極の選択

「究極の選択」といった言葉遊びというか、相手を困らせる質問ゲームがある。どちらをとっても嫌なのだけど、どちらかを選択しなければならない。ブログを眺めていると、今回の総選挙における自民党民主党に対する大方の感想は、この究極の選択に似ているような気がする。

自民と民主、どちらもゴミなら、少なくてもごっそり人員刷新される民主の方がましなのかもしれません。でもこういう発言を聞くと、とてもじゃないけれど投票用紙に民主とは書けません。もうこれは拷問です。
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「資本主義の暴走」などという昭和のデマゴギーを振り回して「歴史的選挙」などとホクホクしているのは、日本だけです。
Meine Sache 〜マイネ・ザッヘ〜: 拷問選挙と世界と日本

これは、民主党菅代表代行が「資本主義の暴走を許す小泉改革路線は大きな間違いだった」と、東広島市で行った選挙演説のニュースに反応したものです。

「失われた20年」をまねいたのは自民党の古臭い経済政策であり、小泉政権はそれを変えたのだ。格差が拡大したのも90年代からであり、「小泉改革の負の側面」などというのは無内容な決まり文句だ。成長率も株価も、小泉政権の2003年を大底にして回復した。その後の政権の「古い自民党」への回帰とともに成長率は低下し、度重なる「景気対策」は財政破綻の不安を増した。小泉氏の改革は政治家には不人気だが、国民はいまだに彼を高く評価している。
鳩山氏の攻撃する間違った敵 - 池田信夫 blog

小泉政権の目指した構造改革規制緩和)が、実質的な経済成長をもたらす方向にあったと思う。両政党は、共にそれを「資本主義の暴走」と批判して、古い経済政策に戻ろうとしている。これでは、財政はもちろん、経済を疲弊させる方向でしかあり得ないだろう。

国民は一時的なバラマキではなく、真の経済成長をもたらす規制改革を求めていると思う。自民も民主もそこをわかっておらず、「バラマキで票を買う」という古くさい政治手法を使っている。
「自民は不満、民主は不安」 一時的なバラマキではなく、真の経済成長をもたらす規制改革を - Zopeジャンキー日記

両政党の中に真の経済成長が見えないところに、「自民は不満、民主は不安」という究極の選択を感じるのである。
ただ、政権交代という揺動を古くさい政治に与えることで良い方向に進む切っ掛けになるのでは、というわずかながらの希望をもつしかないように思う。

GDPを大きくしないで分配を平等にしようという民主党の「高福祉・高負担」路線は、結果的にはもっと不平等で貧しい社会をもたらすおそれが強い。「成長戦略」を口先でいっている自民党のバラマキ路線も、実質的には同じだ。・・・成長をめざす党が必要だ。今度の選挙は、そういう本当の二大政党になるまでの過渡的なステップだろう。
日本は小国になれるか - 池田信夫 blog

と、まだ続く数あるステップの一つなのでしょう。その踏み出した方向が、破滅ではなく理想に向かってることを祈るだけであろうか・・。