つれづれ memo & feel

旅の記録と日常の出来事をメモする

ライバル企業をコケにするCMにはユーモアが必要

日本ではあからさまな商品の比較広告が敬遠されているが、欧米ではよく見かけるCM手法である。中でも昔からよく見かけるのは、コカコーラvsペプシであろう。


近年では、製品の直接的な比較は無くて、それとなくライバル企業をコケにするものが良くみられる。日本ではラーメンズの二人が出てくるマックのCMで、ウィンドウズをコケにするのを思い出す。


最近見つけた自動車のCMが、この手法でなかなか面白い。最初に見たときは、多少驚かされた。まずは、日産のコマーシャルということだけを頭に入れて見て下さい。


■ヨーロッパ日産のCM【日産 vs トヨタ vs ヒュンダイ

ヒュンダイ(韓国の現代自動車)とトヨタ・プリウスのオーナーの自慢合戦から始まる。なかなか日産は出てこない。どうなるかと思っていると、ヒュンダイの持ち主が怒ってトヨタ・オーナーを射殺する。ご丁寧に、車まで銃弾を撃ち込む。
それを道の向こうで見て震えていたのが、日産のオーナー。これを見て、ヒュンダイは乱暴なヤツ、トヨタは嫌味なヤツ、そして日産は善良な市民がオーナーとイメージさせる。ライバル車のオーナーを喧嘩させて、イメージで漁夫の利を得るやり方ですね。でも、上手い。笑えるし、最後にチラッと見せるだけでも印象に残る。


このCMを見て最初はびっくりするが、なるほどとニヤリとした。日本じゃまず放送できない。ヨーロッパでも放送禁止になりはしないかと、ちょっと心配なCMでもある。
ヨーロッパではシュールというかブラック・ユーモアのものが多い気がするが、これもそのひとつであろう。




最初に触れたコーラの相手をコケにする比較広告で、記憶にあるものを拾ってみる。
だいたいは、ペプシから仕掛けるものが多い。


一番わかり易いのがこれだろう。
■Joy of Pepsi

お金を出してまでコカ・コーラを買って、それを踏み台にするというもの。(Bannedとあるから、放映禁止になっているようだ)


最近のものはちょっと手が込んでいて、少し考えないと分からない
■Summer time is Pepsi time

冬はコカコーラのCMに出ていたサンタ(冬季プロモーションキャラクター)が、夏のオフシーズンではペプシをというオチ。このあからさまさは、凄い。でも、笑えます。ちなみに、このCMではコカ・コーラのサンタ役に似ている人を使ったらしい。




ただ製品の特徴を比較してこちらが優れているというより、敵のイメージを崩すほうが効果的なような気がします。それも相手をコケにするのが良いのだが、そこにユーモアがないと逆に反感を買うかも知れない。ブラックになっても、ニヤリと笑えるところがないと救われない。国によってもユーモアの好みが違うところがあると思う。そのへんの絶妙なさじ加減が難しいだろうが、初めに紹介したヨーロッパ日産のCMは絶妙といえる。