つれづれ memo & feel

旅の記録と日常の出来事をメモする

二つ目のハンディ

先日のブログ【一人のピアニストとして】でこだわったところを、朝日新聞天声人語に見つけた。

快挙は〈全盲の日本人が優勝〉と伝えられた。ニュース価値はそこにあっても、競演の結果に「全盲の」は要らない。それは奏者の重い個性だけれど、審査上は有利でも不利でもない。勝者が「たまたま」見えない人だったのだ
天声人語:2009年6月10日、asahi.com

新聞はニュース性を高める(興味を持たせて引きつける)ために、この修飾語を付け足したのだろう。
天声人語の筆者は「奏者の重い個性」とさらりと言いのけている。 上手い表現だ。

新聞でもTVニュースでも、この個性が二次的な扱いであったらなと思う。
高名なピアノコンクールに優勝しただけで、十分なニュースなのだから。


さらに、

全盲ゆえの賛辞は、実力を曇らす「二つ目のハンディ」だったかもしれない。体ではなく、音の個性が正当に評価された喜びは大きい

実力が上がるに連れて、本人の意識の中で、単なる賞賛は「二つ目のハンディ」になっていたのだろう。
ここまでは考えが及ばなかった。