子供の発言に感じること
昨日も、【天声人語:asahi.com(2009年6月11日)】を楽しく読ませて頂いた。
「あのね」(朝日文庫版)におさめられた子供の無垢な発言を紹介していた。
次のものが特に面白かった。
そろいの服の双子に、大抵の大人は微笑を返すだろう。子どもは違う。「どっちが本物なの?」(彩音4歳)
ぬかみそにナスを漬け込む祖母には「どうして隠すの?」(恵理4歳)
子供の疑問は、思っても見ない視点で対象を捉える。
それを提示された瞬間、微笑ましいのと同時に、何かを発見したように感じる。
友だちの風船が空へ。母は「かわいそうねえ」と常識に従うが、子は「でも雲は喜ぶね」(京佳4歳)
このような「逆さまの発想」は、常識に縛られている大人に反省を促す。
少ない知識、経験から浮かび上がる疑問や視点が、大胆な発想に見えるのだろう。
子供にとっては自然体の振る舞いなのだろうが。
たまには頭を空っぽにし、無心になってものを眺めることも必要ではないのだろうか。