瞬間ループ写真

これは面白い、考えオチの写真です。
パッと見は何でもない普通の光景ですが、注意深く見ていると不思議に出会えます。
しばらくの間、この写真を見つめておかしなところを探してください。





写真の奥でカメラを構えて撮っている写真を、手前の赤いセーターを着た男が手にすでに持っている。また、その写真の中に写っている革ジャンの男が持っているのは、この赤いセーターを着た男の写真だ。・・と、写真の中の写真がネスティング（入れ子）構造になっている。


つまり、前後のカメラで撮った写真を瞬間にお互いで持ち合っている。突き詰めていくと、二枚の鏡を向き合わせたときに見える無限の繰返しのような状態が、この写真の中でも起きているのである。少し頭が混乱するが、映像だけが瞬間にループしているように感じる。


おそらく、ブルースクリーン合成のように、まず両方の男に白紙の写真を持たせて前後同時に撮る。その写真を合成するということでできると思われる。よくよく見ると、手に持った写真のところが合成っぽい。


しかし、1枚の写真でこれだけの”遊び”ができるというアイデアに感心した。
絶妙な１コマ漫画を見たような思いである。