つれづれ memo & feel

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全身スキャナーは、赤外線による盗撮と同じ技術

昨年末の米航空機爆破未遂事件によって、空港でのセキュリティチェックがまた一段と厳しくなった。その中で、身に隠し持つ爆発物の発見する手段として全身を透視するスキャナー(full-body scanner)が、プライバシーの侵害などと話題になっている。


今日の新聞にも「空港に透視スキャナー、EUが協議 「裸も同然」批判も」 という記事があり、オランダのスキポール空港でスキャンを受けている写真が載せられていた。昨年の秋にスキポール空港でこのような全身スキャナーを写真と同じポーズで通過させられたことを思い出し、調べてみた。時期的には先の事件が起こる数ヶ月前なのだが、同じものだったのだろうか。



Just what can they see?! Your full body scanner questions answered

航空機爆破未遂事件のアブドルムタラブ容疑者が搭乗したオランダのスキポール空港に、搭乗客の全身を透視できるスキャナー60台が追加導入されることになった。・・・
 同空港には既に15台の全身スキャナーが導入されているが、同社は今回の追加により、米国行きの全便の搭乗客を対象にスキャナー検査を行うとしている。
スキポール空港、全身透視スキャナー60台を追加導入(ロイター)

スキポール空港には既設のものが15台もあったとあるので、私がスキャンされたのもこの全身スキャナーだったと思われる。


こちらの記事にある全身透視スキャナーの写真だとかなり克明に体のラインが映ることが分かります。記事にあるように、乗客のプライバシーを保護するための対策が必要でしょう。スキポールでスキャンされたあと、ズボンのポケットを指さされ中のものを出すように言われたのを思い出した。この写真の程度、またはそれより鮮明に透視されていたのではないかと思われる。


次に疑問になるのは、どのような透視技術を使っているのかである。X線だと被爆の問題があるのでそう簡単には使えないだろうと思っていたが、どうやら赤外線を使っているらしい。

(赤外線は)波長が長く衣服などを透過できる
赤外線透視フィルター使用しますと余分な可視光線をカットし赤外線のみを捕らえ透視ができます

蛍光色の布地は透視しやすく、コート、ジャンバーなど厚手生地は透視不可能です
赤外線透視フィルター 光の種類と赤外線の特徴

これに最新の画像処理技術を組み合わせれば、鮮明な透視画像ができそうなことは容易に想像できる。


ところで、この技術を検索していると、予想していたように盗撮のことを扱った記事がたくさん引っかかる。この赤外線を使ったの水着などの盗撮は、以前からあったらしい。その中に、盗撮の防衛策を見つけた。その対策の一つ「デジカメや携帯電話のカメラを使えば盗撮カメラの発する赤外線を見ることができる」という知識は役に立ちそうである。例えば、赤外線を使っているテレビのリモコンを操作すると先っぽが白く光るのがこれで見える。
どうしてデジカメなどで赤外線が見えるかというと、

デジタルカメラに使われているCCDやCMOSセンサーなどの撮像素子は、もともと赤外線も受光する特性を持っているため、フィルタで赤外線をカットするようになっているのですが、赤に近い近赤外線は若干通すため、それが撮影画像上では可視光域の光として見えるのです。

デジカメでリモコンやレーザーマウスの赤外線を見る

ということである。


また全身スキャナーに出くわしたときはデジカメで赤外線を確かめてみようと思う。だが、セキュリティチェック付近は撮影禁止だったのでは・・?