つれづれ memo & feel

旅の記録と日常の出来事をメモする

旅の終わりは大地震・熊野古道(伊勢路)を歩く(6/7)

旅も6日目、脚に疲れを感じているが、今日のノルマはたった一つ峠を越えるだけ。昨日から比べると、楽なコース設定をしたつもりである。馬越峠を降りると相賀駅を目指し、そこから電車で一気に伊勢に乗り込む。


これだけ自然に囲まれた中を歩いていると、すべての感覚が敏感さを取り戻してくる。誰にも合わず一人でいると、時間がゆっくりと流れるような感覚にも陥る。同時に、人恋しさも募ってくる。それが、出会いの中のささやかな会話に喜びを覚える。今日もそれを味わえるだろうか。


尾鷲市


このコースで熊野古道ともお別れとなる。時間的な余裕も十分に見込んである。寄り道も十分できそうだ。最後の峠越えをゆっくり味わいながら歩いて行こう。


■2011年03月10日(木)

おはよう。起きると、脹ら脛が張っているのが良く分かる。鼻も少しだがグズグズしている。数日間杉林をくぐって来た証拠。さて、今日で私の熊野古道が終わる。
posted at 08:20:24

これから馬越峠を越えて相賀に出るルートを辿る。相賀から文明の利器を使って、一気にお伊勢さんに向かう。昨日までノロノロと旅してきた感覚では、各駅停車であっても「一気」という言葉になる。
posted at 08:32:40

それでは、そろそろ出かけます。次は伊勢でつぶやくことになるでしょう。ところで、今夜のお宿にはLANがあったっけ。旅の前に予約を入れておいたので、覚えて無い。
posted at 08:40:37

      • 尾鷲神社

ホテルを出てすぐに、尾鷲神社がある。今日の行程の安全祈願をする。散歩だろうか、立ち寄って拝んでいく人がいた。この朝の光景に触れると、清々しい気分になる。

神社の境内にあった自販機で、人間の為の給水飲料を買う。こいつ、喋るヤツだ。「なんにしまっか?」「おおきに」と、大阪弁でこちらの動作に相づちを打つ。(^^)こちとら人恋しい身だが…、ウルサイわい!





馬越峠コース」


紀北町尾鷲市の境をなす峠。一面にシダを敷き詰めた尾鷲桧の美林の中に、約2キロにわたって苔むした石畳道がつづく。途中の夜泣き地蔵や馬越一里塚、峠の可涼園桃乙句碑など史跡も多い。また峠の東には尾鷲が一望できる天狗倉山へのハイキングルートが通っており、このコースは、天狗倉山往復を含んでいる。峠を下った馬越公園は桜の名所だ。【世界遺産熊野古道伊勢路】)

コース入口は、すぐに見つかる。手強そうだが、今日はこれ一本。ゆっくり行きましょう

先ずは、お地蔵さんたちに見送られます。やっぱ、赤い色が入ると、写真になるな。

次に、墓石たちが見送ってくれました。目指すは、正面の山でしょう。 後で知ったのだが、あの山の肩口をかすめるだけ。

ちょうど後百キロになりました。今日は、これを足と鉄道で行く。ここまで登って、一枚脱ぐ。汗が出てきました。

ちょいと寄り道。2分くらいならと。まだ、余裕がある。

期待通り、というか予想どうりの滝です。水の落ちる音だけが聞こえる静寂さ。涼しく、汗も少し引っ込む。

次の寄り道は、尾鷲市を一望できる東屋に。ここらで、もう一枚脱ぐ。息があがって、汗も多くなる。こういう変化で一息つく。

東屋からコースに戻って、また一休み。こういう遊びをして気を紛らわす。(^^); しばらく休んでいると、後ろから軽快な足取りで女性が登ってくる。あっという間に、通り過ぎる。遂に追い越されちまった。

こちらもリスタートする。少し悔しいが、マイペースで登るしかない。と、くだんの女性が休んでいる。抜き返した。通り過ぎるとき、疲れを見せないよう平然として。悲しい男の見栄だ。(^^)

おそらくあれが峠だろう。やっと登り道から開放される。汗も吹き出してるが、元気がでてきた。

遂に峠に立った。汗を拭い、水分補給をする。そうしていると、くだんの女性が峠に到着し、声をかけてきた。下に見える尾鷲市を説明しましょうかと。有難く好意を受けることにする。

聞くところによると、尾鷲市に住んでいて、毎日散歩がてらに登るのだと。道理で、あの健脚だ。つい、お歳は?と。一つ違いだった。後は想像で。我ながら、見栄はあるが、遠慮は無いなぁ。(^^);

      • 誘われて寄り道

もっと見晴らしの良いところがあるとのことで、下で見上げた天狗倉山の方へ登ることに。もちコース外。疲れているが、お誘いは断れない。これも見栄だろう。後をついて登るが、キツイ!断れば良かった…

今度は、伊勢路で最大の難所といわれる八鬼山峠を案内しますから、また尾鷲に来て下さい。と言われ、約束をして別れた。が、名前を聞かなかった。あの写真と歳だけが手がかりだ。さあ、下りだ。またか!も。

寄り道と見栄で時間を使ってしまい、下りは急ぐことになる。必死で降りている横を、男性が軽々と追い抜いていった。遂に、国道に。膝が笑ってるし、つま先あたりが痛い。あとは駅まで、平坦だ。排気ガスが臭い。

      • 相賀駅

駅前に小綺麗な喫茶店がある。下りを頑張ったお陰で、昼食を摂る時間ができた。ドライカレーを頼む。時間まで、若手のおばさんと世間話を楽しむ。電車の本数が少ないから、どこに行くのも大変なのよ、と。

ワンマンカーに乗り込んで、手足を伸ばしてくつろぐ。各駅停車の時間は、ゆっくりと気だるく進む。先ずは終点の多気駅までウトウトと過ごす。そこで参宮線に乗り換えると、すぐに伊勢市駅だ。脹ら脛が張ってる。

      • チェックイン

伊勢市のホテルにチェックイン。脚がパンパンになってます。湯舟に浸かってケアしたところ。ここの無線LANは、速い。1Fには、FreeSpotも完備。暖房もよく効いて、暑いくらい。
posted at 17:15:59

      • 河崎二丁目食堂

さて、食を求めてウロつく時間でっす。フロントの女性のおすすめは、「河崎二丁目食堂」、多国籍料理ですって。イメージがつかめない。伊勢>お宮>赤福>老舗>日本料理って、思っていたのだが。(^^); 行って確かめてみましょうか・・。
posted at 17:25:39

河崎二丁目食堂に来た。雰囲気よし、入ってみる。WiFiもつながる。
posted at 18:30:24

お店の中も、雰囲気がある。まずは、正解だろう。あとは、料理の味だけ。
posted at 18:34:46

おすすめの生春巻きが来た。パクチーがダメだが、入ってないとのこと。美味しい。
posted at 18:36:51

牛肉の赤ワイン煮とガーリックトースト。これじゃチョット足りないか。味は良い。グルメの旅になってきた。(^^) 最後の夜だし、まあイイか。
posted at 18:40:57

BGMも、私好みのボサノバ。これで隣に…が居たら文句なし。やはり足りないので、伊勢エビのクリームコロッケとガーリックトーストを追加。あとは、デザート&コーヒーかな。
posted at 19:09:25

      • 省みる

振り返ると、この旅はおばさん、いや素敵な女性との出会いが多かった。こんなことは初めてだろう。一人だと声をかけ易いし、かけられ易くもある。複数人になると、仲間内になり、間を割って声もかけにくい。一人旅のメリットを生かせたような気がする。ただ、中間層が欲しかったな。(^^);
posted at 23:07:04



本当に、素敵な出会いが多かった。これも一人で旅をする時に与えられる特典なのだろう。この”おまけ”は、孤独感をちょっぴり緩和してくれる。上のtweetにある「声をかけ易かった」のは、ひとり旅の自由さと、寂しがり屋の私にとって孤独を癒す欲求が強くなっていたからでしょう。また、「声をかけられ易かった」のは、ありありと人恋しさが顔に表れていたからでしょう。(^^);