つれづれ memo & feel

旅の記録と日常の出来事をメモする

スペイン旅も波乱の結末(5)


ついに波乱の幕開。この日はそのショックと後処理のことで頭が占領され、暗い気持ちが一日中続いていた。
旅の行程としては、午前にセビリアの市内を観光し、コルドバに立ち寄ってから、夜にマドリッドに入るというものである。


一日中ツイッターを見る気持ちにもなれず何もつぶやいていない。つぶやき風に振り返ると次のようになるであろう。


2011年12月02日(金)
<大波乱>
  事件は早朝に発生した。

やられてしまった。一瞬のすきにレストランで置き引きに会う。相方のバッグを盗られてしまった。

中には財布などが入っていたが、大変なことにはパスポートも入れていた。これは、ちょっと大事になるな。

いつもスーツケースの奥底に入れてあるエマージェンシー・パックが初めて役に立つ時が来た。まずは、クレジットカードを止めるために電話をする。こんなとき、携帯電話は便利だ。

カード会社に電話すると、本人確認の質問に答えるだけでカードを止めることができた。メモっておいたカード番号は必要なかった。

エマージェンシー・パックには相方用の顔写真やパスポートのコピーは準備してなかった。これは反省事項だ。



  次の課題は、パスポートの再発行だ。今はセビリア、大使館のあるマドリッドには今晩入る。そして、明日は土曜日、大使館は休みになる。そして、あさっての日曜日はマドリッド空港から帰国の便に乗る日である。
  もし、今日中に大使館で手続きしなければ、3日後の月曜日まで待つことになる。そうなれば、追加の滞在費と新たな航空券で大幅な出費を覚悟しなければならない。

ツアコンの方がマドリッドの大使館と交渉してくれた。明日の土曜の11時に行けば、発行手続きをしてくれるということになった。これで、今日はマドリッドに行かなくてもいい。

何れにしても、明日は時間との勝負だ。スペイン語という言葉の問題もあるが、土地勘も必要だ。ということで費用はかかるが、なるべくマドリッドに詳しい通訳を頼んでもらうことにした。

  下手をして滞在が伸びて、滞在費や新たに航空券を手配するコストを考えると、通訳の費用は安いものだと計算した。

時間が読めないのは警察の被害届の申請だろう。スペイン警察がどのくらいのスピードで処理してくれるのかが読めない。ラテン系の民族だしな。日本の警察だってお役所仕事並の遅さだからな。それに、どこかで写真を撮らなければならない。



  ともかく勝負は、明日に持ち越された。今日は、いつもどおりとは行かないだろうが、観光しながらマドリッドに足を進めることになる。と言っても、頭の中は常に明日の事を考えていたような気がする。
  時間が経つとそれほどの悲壮感は薄らいでいた。もし遅れたならマドリッドでゆっくりと観光ができる。慌ただしく駆けまわる旅から解放されて、マイペースでぶらつけるな。などと、頭の中の片隅は楽天的な考えもよぎっていた。


  つぶやきは無いので、適当に写真を添えておく。


セビリア

セビリアは、朝から雨模様。こちらの気持ちと同調しているかのようだった。


 
カテドラル(大聖堂)、聖堂というよりは城のような威圧感。


コルドバ

午後、コロドバに入ると、天気は回復した。


 
メスキータとはモスクということらしい。ここでもイスラム文化が色濃い。
四角い外観とアラベスク模様がそれを表している。


 
花の小路というところ。花よりも、隅にあったレモンの木が、この街角には似合っていた。