つれづれ memo & feel

旅の記録と日常の出来事をメモする

福島県昭和村の旅(その3)

 旅の最終日、特に予定はない。ゆっくりと進む時間を過ごしながら、あとは帰るだけだ。迎えが来るまで、朝風呂にでも入ってゆったりしよう。




 しかし、ツアーの関係者から連絡が入り、昨日のカフェになにか忘れ物をしたようだ。まずは、それを取りに行かねばならないようになった。


2012年06月06日(水)

<玉梨温泉>
  旅館で精算する時に3.11以降の様子を聞いた。「いつもなら山菜採りなどで賑わう時期なのですが、あれ以来お客さんは少なくなりました」と女将さんが言葉少なくつぶやいた。「原発事故=フクシマ」というイメージは、なかなか拭い切れないようだ。




朝湯に浸って、朝食も食べた。お天気さまの機嫌は、これから下降気味だとの予報。ときおり山の向こうの方から雷のような轟が聞こえて来る。チェックアウトが近づいているので、そろそろ出かけるかな。

今朝、写真を付けるとTwが送れなかったので別送する。玉梨温泉の朝風呂の様子を。誰も居なかったので、iPhoneでパチリっと。



大山祇神社
  (その2)で紹介したブログにもあるように、こちらの一人がスタディツアー資料を置き忘れていた。それ取りに、再びファーマーズカフェ大芦家へ行く。そのついでに、昨日は時間の都合で入ることができなかった大山祇神社の境内を訪れることにした。





今日、昭和村を離れる前に大芦にある大山祇神社に立ち寄った。63段の石段を登ると雨上がりの境内の奥に気品のあるお社が佇んでいた。この横の山道を行くと愛宕山に登ることができる。
 

大山祇神社の石段を下る途中、横の草むらに何かが置かれていた。よく見ると朽ちた丸太で、周りを草花が覆っている。しっとりとしたその光景が美しく、多いに気に入った。



<昭和村・点描>
  村の道路を走っていて目についたもの。

この薄紫から青にグラデーションするのは、何という植物だろう。花?だろうか。また、こんなに綺麗にまとまった花も。歩いていて飽きない。
 

  左の植物は「ノボリフジ」というらしい。

電話ボックスもこんな感じ。

渓流の音が聞こえる道路沿いには、こんな立て札が。岩魚にセシウムが検出されていると。こんなところに福島の苦しみが脳裏に浮かぶ。



<道の駅>
  帰路、来るときに目星をつけておいた幾つかの道の駅に立ち寄ることにする。



道の駅で休憩。レストランが閉まっている。産直店でぶどうジュースを。

泊まった旅館でも、「いつもなら山菜採りなどで賑わう時期なのだがお客さんは少ない」と。立ち寄った道の駅でも、野菜の産直売り場には、こんな検査証があった。過剰な反応に「うーん」とお思うのだが・・。がんばれ福島!!


また違う道の駅でまんじゅうを食す。

雨にもほとんど影響されず、渋滞にも翻弄されず、さっき帰宅した。山から降りてきたので、東京に入ると暑さを感じる。日が陰って徐々に涼しくなってきた。



 福島県の西の端、新潟県境に近い南会津地方の昭和村でも、また3.11から一年以上も経っていても「フクシマ」という名前の影響は免れないようだ。表面的には現れない深く沈殿している苦しみを、ほんの三日間の旅であったが、少し垣間見たような気がする。

 景色も良いし、空気も水も美味しい良い所だ。温泉もあるので、また来よう。