今も宇宙を走りゆく二つの光
忘れないうちにメモしておく。
オバマ大統領のノーベル平和賞を聞いたのが、10月10日である。その日の朝日新聞「天声人語」を読んで、言葉のもつ強烈な力、ある歌人の視点の広さに感動した。
<おそらくは今も宇宙を走りゆく二つの光 水ヲ下サイ>
そして、「岩井謙一さんという戦後生まれの歌人が詠んだ。二つの光とは広島と長崎に投下された原子爆弾のことだという・・・」とつづく。
「今も宇宙を走りゆく」という現実がなにより切実感をもたらす。
それに気づいたことが、心の底にある種の動揺を与えたのだろう。
8月の原爆の日や核兵器廃絶の演説で、何百、何千という訴えかけの言葉が述べられていると思う。しかし、この一行に勝る言葉は無いように思う。